私たちにできること -- 「毛皮は買わない」という選択


毛皮は海外からもたくさん輸入されています。毛皮として、また毛皮のもと、つまり動物の皮を剥いだ形や、加工された形、いろいろな形で輸入されています。日本に大量に輸入されるのは、毛皮の実態があまり知られておらず、消費者が買い求めるからです。街を歩いていると、あちこちで毛皮を見かけ、流行しているのがわかります。安価なものから高価なもの、小物からコートまでいろいろ見かけます。ファッション雑誌にも多く掲載されていて、それを見た消費者は「可愛い」「おしゃれ」だと思って買い求めます。先日、ある大手デパートで、フェイクファーばかりを集めたコーナーがありました。手触り、色、見栄え、暖かさなどまるで本物のようなリアルなものばかりでした。「可愛い」「おしゃれ」は、フェイクで代用可能ではないでしょうか。

ヨーロッパやアメリカではここ数十年の“脱毛皮”の流れです。それは毛皮の実態が動物愛護団体の運動により少しずつ市民に知らされてきたからです。アメリカやヨーロッパでは毛皮用飼育に次々と法規制がなされるようになってきました。

2002年12月のロイターニュースによれば、毛皮の違法取引撲滅のための新しい方法が開発されました。これはドイツのサーランド大学の科学者によって開発された方法で、毛皮の種類の特定にわずか2時間しかかからないというものです。毛皮はある酵素に2時間浸され、毛についているプロテインを落としたあと、さらにある機械にかけられ、その動物種に特定のアミノ酸を割り出します。現在、この方法を自動化する方法に挑戦中とのことで、警察も違法毛皮撲滅の新兵器と期待しています。

また2002年11月、英人気歌手ソフィー・エリス・ベクスターが、動物愛護団体PETAの新たな毛皮反対キャンペーンの顔として活動することを明らかにしました。黒いイブニングドレス姿のベクスターが、皮をはぎ取られて血まみれになったキツネの死骸を手にした写真には、「あなたの毛皮のコートは本当に必要ですか?」とキャプションが付けられています。ベクスターは声明で「ほかにも選択肢がたくさんあるのに、毛皮を選ぶのは犠牲になる動物に対して非常に痛ましい。毛皮に関して動物側に立つのは、自分にとってごく自然なことだと感じた」と語りました。PETAのキャンペーンにはこれまで、スーパーモデルのクリスティ・ターリントン、歌手メリッサ・エスリッジや女優パメラ・アンダーソンらが参加しています。またフランスでは女優ブリジッド・バルドーが反毛皮運動を展開しています。ポスターをつくり、ホームページやパリの街にこれから貼られる予定です。ポスターは毛皮のコートを着ている女性のハイヒールが、血みどろのミンクを踏みつけているもので、毛皮について知ってもらおうとキャンペーンを展開しています。


販売面はどうなっているのでしょう。イギリスでは大手有名デパートは、ハロッズ以外のデパートでは毛皮の販売はしていません。

!ハロッズも一時は毛皮販売を中止していたのに、2005,10月現在再開しています。

しかし、残念なことに日本では毛皮を売りませんというデパートは、私の知る限りありません。デパートに問い合わせてみても、「ご意見ありがとうございました」という体のいい返事が返ってきただけです。

日本でも、店が売らない方針をとるためには、まず私たち消費者ひとりひとりが毛皮の裏にある残虐性を知り、買わないと判断することが大切です。買わないという選択をとる人が増えてくれば、日本でもハロッズのような店も出てくると思うのです。毛皮が生産されるまでの残虐性を知っても、毛皮は必要だという人はいるでしょうか? ファッションやステータスのために毛皮を購入する私たち人間が存在する限り、今後も毛皮のために犠牲になる動物が減ることはないのです。

参考サイト
CAFT  
World animal net
アメリカ連邦取引委員会(FTC)

『ペット虐待列島』(リベルタ出版)