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毛皮は、動物を殺して、その皮を剥いでつくられます。この事実はあまり日本では認識されていないのではないでしょうか。
毛皮といえば、まず思いつくのはコートですが、販売されている9割は装飾品。たとえば、上着の襟、袖口、裏地、手袋、帽子、かばん、財布、ブーツ、そして動物の置物、ペットのおもちゃなどになっています。こうした製品用に、おびただしい数の動物が犠牲になっています。
罠の犠牲になる動物は、カンガルー、いたち、スカンク、あざらし、うさぎ、チンチラ、リス、山羊、羊、犬、猫、ビーバー、子牛、子馬、子羊、カンガルー、アナグマ、コヨーテなど。もともとは野生で生活している動物を捕まえていましたが、捕まえて檻の中で人工繁殖させ、毛皮をとるために殺す形式が導入され、一気に毛皮の生産は増えました。

一般的には毛皮農場とよばれ、業界では【養殖】と言われています。毛皮農場といわれる動物の毛皮用飼育は19世紀アメリカで始まり、20世紀初頭までにはヨーロッパに広まりました。日本については情報がほとんどないため、ここでは主に海外の事情をお話します。
劣悪な環境下、生きたまま毛皮を剥がされる猫や犬

「毛皮と猫」は簡単には結びつかないと思いますが、現実には多くの猫が殺され毛皮製品に加工されています。海外の動物愛護団体全米人道協会(HSUS: Humane
Society of the United States)の18ヵ月におよぶ調査で、中国、タイ、フィリピンでのおどろくべき数の猫や犬の殺戮が明らかになりました。以下は中国でのほんの1シーンです。
捨て猫や捨て犬、またかつては誰かのペットだった猫や犬を悪質な業者が盗み、麻袋や木枠に詰め、毛皮を剥ぐ現場まで輸送します。犬は鼻からワイヤーでつりさげられ、溺れ死ぬまでホースで水を口から入れ続けます。生きたまま皮をはがされることも珍しくはありません。ほかの動物たちはそれを見ています。次は自分の番なのです。

犬は中国北部の寒さが厳しい季節、餌も水も与えられず、汚い建物に保管されます。しかも気温が低ければ低いほど毛が伸びるのが早いと考えられているため、寒い中に放り出されているのです。1枚のコートをつくる場合、猫なら24匹、犬は12匹が必要です。子猫もしくは子犬の場合はより多くが必要です。

中国では長毛種の猫はペットとして飼育されています。一方短毛の猫で、特に灰色や茶トラの猫は、毛皮のために殺されるまでワイヤーでつながれています。推定では10月から2月までの間に、中国では50万匹の猫が殺されています。猫毛皮商人によると、一度染めてしまえばほとんど猫の毛皮とは判別できないそうです。 フィリピンの猫も悲惨です。HSUSの調査員が訪れたミンダナオ島では1日に100匹の猫が殺されていました。そこでは毛皮よりもむしろ皮のために殺されていました。しかし当然その苦しみは同じです。皮の場合、雄猫だけが殺されます。雌の場合、乳の具合により皮がとれる範囲が少ないからです。

皮は楽器などに使われると思われます。猫はロープで首をつりさげられ殺されます。その仕事に従事している多くは子供です。そしてその猫の皮はそのほとんどが日本へと輸出されているそうです。猫の肉はひき肉にされ、フィリピン国内でソーセージとして売られます。 毛皮にする場合、柄を合わせるため、茶トラなら茶トラ、よもぎ柄ならよもぎ柄の猫が大量に殺されます。そして貼り合わされ、染色され、きつね、ミンクなどというタグをつけられ先進国へ輸出されます。犬、猫というタグをつけられることはまれです。毛皮バイヤーの指示通り、「売れる」名前のタグがつけられるのです。 毛皮動物たちはどうせ殺すのだということから、生きている間も何の配慮もされません。寒い中、子犬でも外へ放り出され、仲間の目の前で殺されます。彼らに逃げ場はありません。解放されるときは殺されるときなのです。このHSUSの調査により、アジアでは猫犬だけで毎年200万匹が殺され、毛皮商人の間で取引されていることが明らかになりました。

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