動物実験より多くをもたらす検体の利用 (PCRMの考え方)

  • 多くの医療センターでは、ドクターをアシストする外傷救急患者に対する救急治療コースを提供しています。
    経口気管内挿管、経鼻気管内挿管、輪状甲状穿刺、静脈カテーテル、胸腔チューブ挿管、心膜穿刺術、腹腔洗浄、静脈切開その他について学ぶことができます。

より良いアプローチへ

  • アメリカの大学では、多くの救命救急コースで、今なお多くの動物が侵襲的な救命救急のデモに使われています。 しかし、より現実的で好評な命救急コースを目指し、メリーランド、バルティモアにあるメリーランドショック救命救急センターは、他の医療センターと共に、コースから動物実験を排除し、実際的な人間の死体とシミュレーターの使用を導入しています。そこから得られる長所は莫大です。 犬の解剖から得られるものは、人から得られるものと大きくかけ離れています。
  • また犬や他の動物を使えばコストもかかります。動物実験には、施設を持ち、許可を取得し、動物を購入しなければならず、施設建設費用、獣医のケアと麻酔が必要です。さらに言えば、動物を殺して行うよりも、マネキンや人の死体を使ったほうが、もっと効果的に実例の説明が可能です。
  • ショックトラウマセンター(ショック救急救命センター)の講師であり医師であるPhilip Militelloは、犬を使って、そしてまた、人の死体やシミュレーターを用いて革新的なプログラムを100以上の救命救急コースで教えてきました。彼は、死体の利用は大きな利点があると考えており、こう説明する。「解剖に死体を利用することは、患者の体と同一なものであるのに対し、犬を使った場合、それはいかない。年月を重ねるにつれて、生徒が人の死体の標本を使った授業を楽しんでいることが明白になってきた。それは、同一のシナリオの実地体験となる。

勧められる変革

  • 米国外科学会は、ATLS (Advanced Trauma Life Support = 二次外傷救命処置、すなわち医師、特に日常診療において重篤な外傷の治療にあたっていない医師を対象としたものです)を監督していますが、授業に死体を利用することの効果を認め、今後一層、死体を利用する授業を組み込むよう目指している。
  • さらにまた、2001年秋、米国外科学会のトラウマ委員会は、ATLAの教育のおいて、死体もしくは生きた動物に代わるものとして、ある基準を満たしているシミュレーターの利用を承認しました。 Shock Trauma Centerのコースのディレクターである J. Michael Parryは、医師でもありますが、麻酔を使って使う実験動物に置き換わるものとして、教育的そして資金的な側面から死体およびシミュレーターの利用を熱心にサポートしています。
  • 「他のコースのコーディネーターやディレクターにも伝え、死体がどんなに有効かを知ってもらうようにしたい。そこから学ぶ教育の質は、建設的で予算的にも多くの利点があった。パリー医師はShock Trauma Centerの生徒の95%が、動物実験より死体の利用が優れていると評価していると見積もっている

海外におけるTrauma Training (外傷救急手技)

  • イギリスにおける外傷救急手技のクラスにおいては、長年マネキンや死体が使われており、イギリス全土において、一般に受け入れられ認知されるようになってきています。 ドイツでは、Trauma Management Trainerは、教える、養成する、テストするというスキルや、BTLS (Basic trauma life support=初の病院搬入前の外傷処置教育訓練コース)やATLS(前述)において、動物実験を行ったりせずに、そして患者を傷つけることなく、すばやく意思決定ができることができるようにプログラムは開発されている。
  • 人間の等身大のマネキンはリアルな解剖上的指標を備え、腹腔洗浄のような複雑な手続きにも適しているだけでなく、多様に、繰り返し使え、教育的、資金的に大きな利点がある。 コンピュータープログラムや双方向対話型テレビなども費用削減効果がある補助ツールです。1986年初頭、アメリカ軍の医師たちは、コンピューターベースのプログラム双方向テレビを用いて緊急外傷手技を教えるよう推奨している。今日では、それらの技術はさらに進んでいる。

YouTube : 2012年 映画「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」のジェームズ・フランコと、ケビン・ニーロンが、大型類人猿保護法を通過させるため、PCRMの活動に参加しました。

 

Dr. ニール・バーナード

PCRM所属の医師たち